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紙巻き煙草のように美しい発見の数々


by 或岩 松枝諏(Aruiwa Matsugaes/男)

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花咲くヒスイのかげに GW編


y「あったー?」

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573530.jpg
「コゴミがいっぱいある、でも×××はない。」
y「どんな石なの?」
「そうだなぁ」

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573523.jpg
「あの川の水で作った羊羹(ようかん)みたいな感じ。」
y「へえ。」

だが、何処に行けばソレが得られるのか、手がかりは殆ど無かった。

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573553.jpg
「流されるなよ~!」

雪融けのせいか、川は思いのほか深く、流れも速かった。

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573684.jpg
「落ちるなよ~!」

滝や深場が幾度となく行く手を阻み、そのたびに巻かねばならなかった。

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573665.jpg
クラスト状の残雪が、日差しを浴びて汗をしたたり落としていた。

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573594.jpg
精霊は見守っていた。

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573542.jpg
「あったぞ!」
y「見せて見せて。(とやって来て)ほんとだ―!」
「俺はコレと似た光景を、ひと月ぐらい前にも見たような気がする(笑)」
y「わたしも(笑)」
「さあ、抜くぞ。」

グラグラ…

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573633.jpg
「出たー!」
y「大きいよ!」
「大きくはないが…」

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573617.jpg
「高山ヒスイだ。」

『高山ひすい(或は飛騨ヒスイ)』は、いわゆる軟玉(なんぎょく)のヒスイ。鉱物としては透角閃石の緻密な集合体で、一般的には「ネフライト」という名で親しまれている。国内の鉱物採集でネフライトと言うとき、糸魚川で採れる暗緑色の地味なものを思い浮かべる人も多いかと思うが、高山ひすいのその色は、エメラルドを彷彿とさせる鮮やかなグリーンを誇っている。現在では、ほとんど無名と言っていい高山ひすいだが、その美しさは歴としたものがあり、古墳時代には勾玉類、昭和の一時期にはアクセサリー用として採掘されていたという華々しい言い伝えがある。

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_20004601.jpg
硬玉ヒスイのロウカンに似て光も通す。

y「あなたの言ってたとおり羊羹みたいね。」
「だろ、俺はこの質感が大好きなんだ。」
y「お腹すいた~!」
「いま何時だ?」
y「まだお昼前よ。」
「こうなったら…」
y「何?」
「観光だ。」

   *

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_20001861.jpg
「おっ、乗鞍が見えて来た!」

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_20001547.jpg
雪が残っていたが、長靴を履いていた俺たちは難なく進んだ。

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19593643.jpg
平湯大滝。
堆積岩の上に乗鞍溶岩が乗っかって、こんな壮美な滝が誕生した。

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19593686.jpg
足湯に浸かりながら遅めの昼食。(平湯大滝が遠望できる。中央やや左上)

花咲くヒスイのかげに GW編_b0309230_19573559.jpg
y「あぁ~渋滞…」
「辛抱せい、ここはゆっくり行く方が得なんだ。」


by matsugae | 2015-05-13 21:22 | Comments(10)
Commented by 黒い人 at 2015-05-14 02:36 x
また凄いところへ。
其方方面は神岡のガッタンゴーや高山の秋の八幡祭と、完全に観光でしか行った事がありません(笑)

平湯大滝、どの辺りだろう?と思ってgoogleマップを見てみたら、輝山、白谷などの気になる地名や、福地の化石産地というものが。
中々面白そうですね。

緑の石綺麗です。
緑色の石って色んなところで色んな物をみかけるのですが、これは拾いたくなります。
まぁ、色々手を出すと部屋が危ないので控えますが(笑)
ただでさえ面白いと思った石や、キラキラした石を拾ってきちゃって、整理していなく面倒な事になっていますので(笑)
Commented by far_away_0601 at 2015-05-14 13:59
こんにちは。
名瀑ですね。
まだ、行った事ないから近いうちに見たいです。
(ほとんどの滝を見てないですけど・・)
Commented at 2015-05-14 17:33 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yukihiro/M at 2015-05-14 18:06 x
ヒスイ、透明感がある綺麗な石ですね、砂礫層の山青も透明感があれば宝石なんだけど、価値は人が決めるので山青には申し訳がないですね。
平湯まで行かれましたか、まだ雪が残っているのですね、水もまだ冷たいでしょうね、ヒスイまたお店の方に見に行かせてもらいます。
Commented by matsugae at 2015-05-14 18:43
黒い人さん ガッタンゴー、むちゃくちゃ面白そうです!
普通なら忘れ去られていく廃線が、こんな風に生まれ変わるなんて素晴らしいことですね!

平湯の化石は、僕も仄聞したぐらいで行ったことは無いですが、今度行ったら覗いてみたいです。
西にある大鍾乳洞の駐車場に、無料で見られる大橋コレクションという石館があり、それは見てきました。
いわゆる水石、美石系(大物)が多く、土偶なども置いてありました。

同じ緑の石でも、土岐石のカラー珪化木とヒスイ系ではまったく質が違うので新鮮味があります。
碧玉はモース硬度は高いですがワレやすく、ヒスイ系は粘っこい?強靭さがありますね。
いずれにしても緑の石は、われわれ日本人には特別な色としてDNAに組み込まれているのかな?
チャイナではネフライトを玉(ぎょく)と呼んで尊んでいるようですが、白色が最も価値があるらしいです。

ネフライトはそちらの方でも出るみたいですが、持ってるかな?
Commented by matsugae at 2015-05-14 18:52
としさん こんばんは。

平湯は水量がありそうなときを狙って行ってみてください。
僕もほとんどの滝をみていませんが、この滝は名瀑です。

◎泡盛、おいしく頂いちゃってます(笑)
ありがとうございます。
何を拾ったのかな~(笑)
Commented by matsugae at 2015-05-14 18:56
はるさん ニアピン賞ありがとうございます!
糸魚川ならホールインワンだったかな?(笑)
手持ちの文献2冊に、「高山ひすい」と「飛騨ヒスイ」としてそれぞれ載っていて、それが手がかりでした。

糸魚川のラベンダーヒスイを拾いたいです。
Commented by matsugae at 2015-05-14 19:10
Mさん ふつなら糸魚川に行くところを、高山に行ってしまうところがm&yです(笑)
今回は軟玉のヒスイですが、Mさんに綺麗と言って頂けてうれしいです。
もともとMさんがイメージしていたヒスイは、こういうものだったんじゃありませんか?
仰る通り山青だって良くも悪くも同じ石です。
山青やチャートを極める人が居たら立派だと思うし、そういうダンディーな人は僕は信用できますね。
平湯は暑いぐらいでしたが、水は冷たくて手を入れていられませんでした。
土岐石も前に見に来てくれた時より増えたので、また見てください。
Commented by yukihiro/M at 2015-05-15 09:33 x
糸魚川のヒスイは色が薄いので、素人目には良く見えないので
色の濃い飛騨ヒスイのほうが綺麗に見えます。
私はダンディーではありませんので山青やチャートを極める事はできませんが、石(鉱物)に対してこだわりは少ないので(土岐石以外)
許容範囲が広いのがいいことだと思っています。(笑)
今週は結婚式が常滑であるのでついでに羽豆岬まで行ってきます、(貝殻拾いではありません)。
Commented by matsugae at 2015-05-15 19:01
Mさん 糸魚川のヒスイ輝石も緑濃いものはありますよ。
ただやはりなまなかのことでは見つかりません。
去年一緒にショーで見たときに、みんな白っぽい石でしたね。
アレをみて「なにがいいのかわからん」と言ったMさんは、正直だと思います。
土岐石のGreenの色鮮やかさに目が慣れちゃってることも少なからずあるかな。

ダンディについてここで詳しく語ることは控えます。
しかし最近名古屋のゴミ屋敷が話題になっていましたが、あの親父さんの顔を見て下さい、世間の風当たりもちょうど良いといった具合で、涼しげな顔をしています(笑)
アレはたまたまゴミ(彼には財産)だからああなりますが、ああいう精神は、たとえば芸術家にとっては必要欠くべからざるものです。※大衆芸術とかは別。

結婚式は娘さんかな?
海岸では貝殻ひろいじゃなくて土岐石探しをしてみては?
東海湖はあの辺までひろがっていましたからね。
僕は紋石と珪化木を拾ったことがあります。